
2025年12月8日 by admin
産業社会と人間の授業を行いました
〇日 時 令和7年12月8日(月)6・7限
〇場 所 多目的学習室
〇講 師 愛媛大学プロテオサイエンスセンター無細胞生命科学部門 野澤 彰 先生
〇対 象 第1学年、フィリピン大学附属高等学校の生徒4名
本授業は、高大連携授業として「愛媛大学プロテオサイエンスセンターの取組みについて~無細胞タンパク質合成技術の基礎から応用~」をテーマに行われました。まず、センターの歴史や組織について説明があり、タンパク質研究を通じて医療や地域社会に貢献していることが紹介されました。続いて、無細胞タンパク質合成技術について詳しい解説がありました。コムギを利用した合成系や重層法、自動合成装置などの仕組みが説明され、医学分野や感染症研究への応用例も示されました。これらの成果により、センターは文部科学省から「共同利用・共同研究拠点」に選ばれ、毎年「プロテインアイランド松山」というイベントも開催しています。さらに、AlphaScreenを用いた分子間相互作用の検出や、植物ホルモン「ジベレリン」に関する研究についても紹介されました。無細胞系を利用してGID1とDELLAタンパク質の相互作用を解析し、新しいアゴニスト化合物を取得することに成功したことは大きな成果です。また、花の寿命を延ばす研究も行われ、アサガオの花の老化を抑える物質「Everlastin」が見つかり、花ビジネスへの応用が期待されています。今回の授業を通じて、最先端の研究が社会や生活に役立つことを学び、科学の可能性を実感する貴重な機会となりました。