
2025年12月3日 by admin
グローバルスタディーズⅠの授業を行いました
○ 日 時 令和7年12月3日(水)6・7限
○ 場 所 大講義室
○ 対 象 第2学年
○ 講 師 愛媛大学農学部 杉元宏行 先生
今日のグローバル・スタディーズⅠでは、「私のキャリアパス 木材研究のグローバル展開」というテーマで杉元先生にご講演いただきました。初めに、昨今の生成AIを活用する際に求められる「課題設定能力」を養うことを目的として、「あなたが考える課題を教えてください」という問いが提示され、講義に取り組む姿勢についてお話をいただきました。
講義ではまず、木材化学がどのように環境問題の解決に貢献し得るのかについてご説明いただきました。木材化学が関わる社会課題として、SDGsを踏まえた地球温暖化の問題が取り上げられました。地球温暖化については懐疑的な意見を持つ人もいることに触れつつ、日本や諸外国のエネルギー事情、さらにパリ協定などで示されている試算を基に、科学的根拠から地球温暖化が現実に進行している問題であることを丁寧に示していただきました。
続いて、このような課題に対して木材化学がどのような形で貢献できるのかをご紹介いただきました。日本では木材を十分に活用しきれていない現状があり、その要因の一つとして「職人技を上回る技術の確立が難しい」点が挙げられました。しかし近年は、杉元先生をはじめとする研究者や企業の努力により木材活用が進んでおり、大阪・関西万博で大屋根リングが木材で製作されるなど、木材が新たな可能性を広げていることを知ることができました。
最後に、講義の冒頭で出された課題に立ち返り、今回の内容を踏まえてどのような課題意識を持つべきかについてご助言をいただきました。学校の課題や松山市の課題、日本が抱える課題など、身近なものから大きな社会課題まで自ら設定し、課題を起点として物事を考えていく力を身に付ける必要があることを学びました。