2025年10月8日 by admin
グローバル・スタディーズⅠの授業を行いました
○日 時 令和7年10月8日(水)
○場 所 大講義室
○対 象 第2学年
○講 師 愛媛大学法文学部 梶原克彦先生
今日のグローバル・スタディーズⅠでは、法文学部の梶原先生をお迎えし、「マツヤマと第一次世界大戦」というテーマで講義をしていただきました。第一次世界大戦(1914~1918)は人類史上初の総力戦であり、特にヨーロッパでは犠牲者や捕虜の数が未曾有の規模となりました。
当時の日本にもドイツ人捕虜が送られており、松山では公会堂・大林寺・山越などが収容所として利用されていました。専門の収容施設ではなかったため、捕虜の側からは日常生活に関する不満も少なくなかった一方で、住民との交流も見られました。松山での処遇は、人的・物質的条件の整備のほか、制度的な対応や国際的な配慮にも支えられていました。捕虜たちは比較的良好な待遇を受けている実感を持ちながらも、人種的な意図を感じ取るような辛辣な見方も示していたそうです。収容所側は人道主義を掲げていたものの、その背後には日本精神論が併存していたことも指摘されました。
今回の講義を通して、松山に住む私たちがこれまであまり知らなかった戦争の一側面を学ぶことができました。講義で紹介された史跡やゆかりの場所を、実際に訪ねてみたくなる興味深い内容でした。