校歌紹介





 

 長い間待たれた校歌ができて、お互いに喜びに堪えない。学校の象徴ともいえる校歌がないことは、生徒諸君だけでなく、学校当局としても、また私たちもさびしい感じであったが、それができたことは新生にも似た喜びである。
 本校校歌制定の話は、これまでにも幾度か話題になりながら、なかなか実現しないまま数年が流れた。結局、私が作詩しなければならない羽目になり、あれこれ試みているうちにできたのが、この校歌である。
 歌詞はあまり長くても、かといって短くてもいかず、内容的に凝りすぎるのも考えものと思い、いろいろ思案しているうちにこんな歌詞に落ちついてきた。かなり問題点のある歌詞だけど、幸いに佐々木先生がりっぱな作曲をしてくださったので、それで生かされ、精彩ある校歌になったのである。
生徒諸君よ。大いに歌ってください。校歌としてはあまりありふれてもおらず、十分自信と誇りをもって歌っていただきたい。
豊かな人間性ーーー今日という日を精いっぱい、力強く、明日の日本のために生きる人間。生きることに歓喜と矜持を感じている、そんな人間ーーー私はそんな人間を考えながらこの校歌の作詩にあたったのである。
諸君、声高らかに歌ってください。
いつ、どこででも、大いに歌いなさい。
心を込めて、大声で歌いたまえ。

 愛大附属農業高等学校の校歌を作曲しましたことを光栄に思います。作曲に際して考えました。校歌というものは一個の人格と同じように厳粛さもあり、また朗らかにくつろぐ気分もあり、この相反する面を一緒にひそませたものがよいのではないだろうか。そして若人たちの愛校心や、将来への憧憬を情熱を持って唱える素朴な旋律であることがよい、且つそこに上品さも失うてはいけない等、こんな風に考えて苦心したつもりです。旋律に優美さがありますが、安い感傷でなく、緊張の高い歌詞に対して、抜き差しならない音の流れになったように思います。御期待に添い得ればまことに幸いです。

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